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第6期マッカ中盤戦。

尻尾のともだち セフさんがセフィド侵攻メンバー集合絵とSSを書いてくださいました!
許可を戴いたのでこちらに掲載させていただきます。
皆かわいい格好良い面白い! 笑
とてもお上手!
当日、一気にテンションが上がったのを覚えています、どうも有難うございました。

201301051844288de.jpg


折込にSS。



【中盤戦SS】雷光の進軍


刻碑暦998年9月。
神聖王国の布陣を前に連邦軍が進軍します。

神聖王国から連邦に流れてきたおさむらいさん、
バーリアルが軍勢を眺めて呟きます。
「やはり見知った顔が多いな」
風が続く言葉を拾います。
「フェーリアもいるのか」

遠くにはためく白い旗は清らかに、青い空が二つの軍を見守ります。
やがて、セフィドの騎士クリスが高らかに声を挙げます。
「連邦英雄、セラス様とお見受けいたしました。」

私はそっと我が国の掲げる英雄、
――雷光の名を持つセラス将軍を仰ぎみます。

セラスは気負った風もなく、軽く頷きを返します。
その頷きにセフィドのクリスが応えの声をあげます。

「不肖クラウディアが尋常にお相手仕ります!」

沸き立つセフィド軍に対し、セラスも声を挙げました。
「マッカの軍勢を見せ付けてやりましょう」

天高くそびえ輝く陽光は雷光の愛用の槍に降り注ぎ、
その槍が高く掲げられるとキラキラと光を反射します。
――そして、いつものように・・・、
でも、いつもより少し特別な遠征が始まります。


連邦軍、先陣を切って戦場を駆けるのは黒髪の錬金術師。
その名をサグといいます。
迎え撃つのは不死身の名をもつシュピナート。
「さあ、来たまえ」
どこか余裕を感じさせるシュピナートに、サグが突き刺すのはオーラ吸収刀。
私は、サグのお店―野良屋―を訪ねた日のことを思い出しました。
多種多様な魔法道具・・・、そして、ゼヒュン王とワルドナールの対を成したお人形。
「貴殿を討つのは」
顔色も変えぬシュピナートに向かって、サグが口を開きます。
「リュドさんだ。」

シュピナートはかすかに目を瞠りました。
その後方から連邦のリュドがチェーホフを手に迫っています。
「この戦が終わるまで倒れてろ!」
リュドの声と共にサグが笑みを浮かべたのが視え――、そこで風が切り替わります。

風が導く先はセフィド陣営、賢聖の名高いソフォティラス。
迫るは連邦英雄、雷光のセラス。
「私の雷はこんな壁じゃ止まらないよ!」
風が届ける声は常と変わらぬ明るい声。
「これが人の、想いの強さだよっ」
そして、二つ名に相応しく槍が閃き、
賢聖の防御が崩れるのが視えます。

倒れる間際に賢聖が言葉を遺す・・・、その声を拾いましょう。

「そなたがこの時代の鳳雛か……
 久しいな……人の子に敗れるのは……」

言葉と共に風は砂を巻き上げるけれど、
その砂もすぐに落ち着いて、ただ、青い空が澄み渡り。
その空の下、セラスがにこりと笑み、言葉を返します。
「どうだろうね。」

その槍を恐れて敵兵は遠巻きに、しかし、
高名な英雄と高潔な王女により統制された聖国の軍は
未だ乱れずに連邦軍を抑えています。

両軍を見据えて、連邦を率いるセラスはその槍を再び掲げます。
湧き上がる歓声・・・・・・、雷光は「士気」というものを心得ているのでしょう。

風は連邦英雄のこそりと呟かれた言葉をも拾います。
「まぁ、私もあとは見守るのみだよ」

一方、バーリアルが名を呟いた女性――、
セフィドの支援役、フェーリアのもとへは
連邦軍のカリスマ・・・、槍のイツキが迫っていました。

「英雄さん、貴方の絆もすごいけれど・・・」
イツキの槍が奔るのが視えます。
「それを超える力を得るのがカリスマなのよ!」
陽光がその金髪をキラキラと輝かせ、戦乙女が嬉しそうに微笑みます。

同時に右翼では突撃兵のはるばーどが光の魔術師を討ち、退却の声が聴こえます。

その様子をイライラと見守るのは、セフィドの剣――ライオネル。
「ええい、何をしているのだ」
剣を抜き連邦軍に迫るライオネルを壮年の傭兵、エイブラハムが迎え撃ちます。

「私は国父国母たる王室の護り――ここで抑えねば近衛騎士など名折れよ!」
その剣が交差し、言葉もなくエイブラハムが押していく様子を戦乙女が見守ります。

「向こうにクリスがいるな」
ふと、バーリアルの呟きが聴こえました。

黒髪が風になびき、槌を手にたたずむおさむらいさん。
「セフ!アレやってくれアレ!」
その声が精霊使いを呼ぶので、私は観戦をやめて彼のもとへ走ります。
そして、少しだけ意地悪に声をかけましょう。

「元同輩の女騎士、貴方に討てまして?」
返答は待たずに、私はセフィド陣営、
幻影調律師のオクターヴのもとへ走ります。
それがセラスの作戦、指示。
バーリアルが何か叫んでいたけれど、私が従う優先順位は、英雄たるセラス。

走り抜ける際に一瞬だけ、
風がライオネルの言葉を届けました。

「伯父上に顔向けできんな・・・…
 やはり私にセフィドの剣の名は重かったか」

その言葉を聴いた刹那、私はライオネルに少しだけ興味が沸きました。
人間とは複雑で窮屈な生き物。
責任、義務、期待、重圧・・・、彼にも色々あったのかもしれない、と。


オクターヴを大地の精霊が包囲する中、
連邦軍の猫連れ傭兵、ルフトが迫ります。
ルフトはちらりと視線を他所へ向けました。
釣られて私も視線を向けると、そこには名高きセフィドの盾、
白羊の名で知られるクリスと、バーリアルの戦いが繰り広げられていました。

「クリス、お前とはいつかこうして戦いたいと想ってた。」

連邦の旗印のもと、バーリアルの槌が奮われます。
強固な盾がそれを押さえ、クリスが微笑み、言葉を返すのが聴こえます。
「このような機会に恵まれたのもきっと定め。」
どこか楽しむ風情の言葉、ふたりにしかわからぬ想いがそこにあるのでしょう。

「お前の盾と俺の槌・・・どちらが強いか勝負だ!」
強く踏み込み、槌のもう一打が奮われます。
盾まで砕く強力な槌撃にクリスが膝を付くと、
見守っていた両軍から様々な声が漏れました。

「お見事・・・でした・・・。」
クリスの声と共にバーリアルは満足気に頷き、
あがった息もそのままにセフィドの姫君を見据えます。
「これで邪魔者は消えた」

零れた一言にクリスが呟くのが聴こえます。
「姫様・・・、申し訳ございません・・・」

――どこか嫌な予感がしました。

「バーリアルめ。――大将首を競うか」

ルフトの声に我に返ると、こちらも剛剣が閃きオクターヴを捉えたところでした。
「望むところだ!」
ルフトは剣を納めつつ、
伯爵夫人と呼ばれる猫と共に敵陣を走ります。

バーリアル、ルフト、2将がセフィドの姫君に迫る・・・、
そんな中、もうひとり。孤狼がセラスの指示でひっそりと木陰に身を隠すのが私には視えました。だから、私は黙って様子を見ています。


「ア~ルテミシアちゅわ~~~ん」


戦場にバーリアルの雄たけびが響き渡り、悲鳴が聴こえました。
槌すら投げ捨て、半裸のバーリアルがアルテミシア姫に・・・、
正確には、その胸元をめがけて、飛び掛ります。

私は知っています。
こういうのを人は「ルパンダイブ」と呼ぶの・・・。

「俺の側に居る限り、くつろぎまくってくれてもいいぜ!」
すかさず姫君を守りに動いたのはセフィドの守護神兵でした。
「お引取り願おうか!」

その盾に弾かれ、バーリアルが道端にボテっと転がりました。
瞬間、両軍から安堵の声が漏れました。

「ぐぬぅ・・・」
よろよろと顔をあげ、バーリアルは悔しそうに守護神兵を睨んでいます。

「うぉい、アラバスター!邪魔すんなや!」
「おま・・・結局それが目当てか――よッ!」

その脇をルフトが走りぬけ、剣を抜くのが視えました。
「ルフト、アルテミシアに傷を付けるなよ!俺のだ!」

バーリアルの声にかまわず、ルフトの剣が守りの空いた神兵の装甲を貫くと、
神兵が断末魔を挙げました。
「最後まで・・・護り切れんとは・・・…時代が、世界が、変わったってことか」

返り血も付かない刃を石巨人の体躯から引き抜きながら、
ルフトが淡々と言葉を返します。
「・・・…いや、あんたは立派に護ったさ――、
 少なくとも、あの谷間マニアからは・・・な」

バーリアルが懲りずに立ち上がる中を、
木陰から飛び道具が飛来し、姫君を狙い撃ちました。
「・・・王女と、ある人物には悪いが、
 作戦に支障ないように容赦なくやらせてもらった」
孤狼の正確な仕事ぶりに、遠くで頷くセラスの姿がありました。

倒れる姫君の胸元にルフトの猫がひょこりと飛び込んで、
満足気に鳴き声をあげます。
「にゃあ」・・・と。

一連の流れを見守っていた連邦の英雄――、
セラスは改めて勝利を宣言し、連邦軍が沸き立ちます。

でも、セラスがこそり呟くのが私には聴こえました。
「一部締まらない流れもあったけど・・・」

その表情をそっと窺うと、セラスは少し苦笑気味に、
でも楽しそうに笑っているから私は安心をして短剣を懐へ仕舞います。

それにしても、バーリアルを視ていて私は不思議でなりません。
彼にはあちこちに良い関係の女性がいるようですが、それなのに目先の谷間にあのように飛び掛るとは何事でしょう。
でも、そういう生き物なのだと思えば仕方がないのかもしれません。
セフは忠実な傭兵として、何も視なかったし聴かなかったことにいたしましょう。

刻碑暦998年9月。

神聖王国に連邦軍の旗をたて、それでも大勢は揺ぎ無く。
大陸の戦渦は広がる一方・・・…、これもまた、いつも通りのことなのです。
史書に歴史は綴られ、人々はこのあともこの時空の史実を作っていくのでしょう。
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